トップメッセージ
私たちは自動車リサイクル事業を通して地球環境保全に貢献します。
私たちの地球は資源の枯渇、増加する廃棄物、温暖化問題など深刻な課題を抱えています。
同様に使用済み自動車もリサイクルされないと膨大な廃棄物として大きな社会問題になります。
NGP は全国で排出される使用済み自動車の適正処理を高度化し、その使用済み自動車から有効に活用する「リサイクル部品」を社会に提供して、求められる資源循環型社会構築への使命を果たしていきます。
NGP は「自動車リサイクル部品」を廃棄物の削減とエネルギーの使用抑制、CO2削減など、 子供たちの未来の地球環境に貢献する商品と考え、利用の拡大を推進しています。
環境
私たちはリサイクル部品を市場に流通することによって、省エネルギーと地球環境を維持する社会構築をめざします。
供給
私たちは自動車共存型社会において、質の高いリサイクル部品を安定的に供給していきます。
経済
私たちはユーザーが低廉な料金でご利用できるように、たゆみない経営効率化に努めます。
ご挨拶
昨年アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開催されたCOP28では、パリ協定の1.5℃目標(2030年までの気温上昇に関する長期目標)に対する進捗状況を世界全体で評価する「グローバル・ストックテイク(GST)」に関する初めての決定が採択され、目標達成のために緊急的な行動の必要性が改めて確認されるとともに、化石燃料から脱却し、2030年までに再生可能エネルギー発電容量を3倍、省エネ改善率を2倍にすることなどが盛り込まれました。
このように、激しさを増す気候変動問題解決の鍵を握るカーボンニュートラル実現のためには、脱化石燃料、再生可能エネルギー促進、電化といった製品のライフサイクル全体での考え方の転換が重要です。
また、国土が狭く資源の乏しい日本では、資源の枯渇や増え続ける廃棄物による埋立処分場のひっ迫は特に深刻な問題であり、大量生産・大量消費・大量廃棄の一方通行型のリニアエコノミー(直線型経済)から、廃棄物を生み出さず、製品・資源を高い価値を保ったまま循環させるサーキュラーエコノミー(循環型経済)への転換が不可欠です。
EUでは、ELV(使用済み自動車)の処理・リサイクル方針を定めた「ELV指令」について、ELV中のプラスチックの30%をリサイクルすることや、新車生産に必要なプラスチックの25%以上を再生プラスチック(うち25%をELV由来)とすることなどを盛り込んだ改正案が審議されています。
日本では、2023年3月に経済産業省が公表した「成長志向型の資源自律型経済戦略」においてサーキュラーエコノミーへの転換を積極的に進める方針が打ち出され、自動車リサイクル業界でも、経済産業省主導でプラスチック等の資源回収インセンティブ制度や、製造業とリサイクル業の連携によるプラスチックの再生利用促進のための産官学コンソーシアムの立上げなどが進められています。
国内の自動車メーカーに目を向けると、ホンダでは、2026年以降に発売する電気自動車(EV)などのプラスチック部品について、部品ごとに単一素材で作ることで分別の手間をなくし、再利用しやすくするための検討が進められています。
NGPは、これまでも使用済み自動車の部品のリユースに積極的に取り組むとともに、リユースできない部分も精緻な解体により、資源として国内で循環させることに重点を置いてまいりました。
ただし、サーキュラーエコノミーの実現のためには、これまで廃棄物として見過ごしてきたものを見直して循環させ、廃棄物の発生を可能な限り抑制するとともに、生産・販売を担う「動脈産業」との連携を強化し、自動車業界全体で取り組んでいくことが必要不可欠であると考えております。
NGP 日本自動車リサイクル事業協同組合
理事長 小林信夫