NGP協同組合では、2022年10月5・6日の2日間、香川県豊島にて環境保全・再生活動を行いました。
第11回目となる今回は、瀬戸内オリーブ基金※1が栽培するオリーブの実の収穫と選果を行いました。
前回と同様に新型コロナウイルス感染防止の観点から、事前に抗原検査を行い、豊島への定期船は使用せず、チャーター船の利用など、可能な限り豊島住民と接触をしないよう配慮することに重きを置き、ボランティア活動を実施しました。
「第11回 NGP香川県豊島 環境保全・再生活動」を行いました
2022年10月6日
●オリーブ収穫
NGPでは、オリーブ収穫によるオリーブオイル等の販売収益が、瀬戸内オリーブ基金の活動資金になり、豊島での環境保全と3Rの大切さを後世に伝える活動に利用されることと、少子高齢化が進み人手が足りていない状況から、毎年収穫のお手伝いを実施し、豊島の持続可能な地域経済に寄与しています。
オリーブ収穫は今年で4年目となりましたが、台風の影響などで実の付きが悪い場所もあったため、昨年と同じ場所(豊島のこころ資料館の横)を含む実の付きが良い複数の場所で2日間収穫を行い、参加者全員の協力により昨年を大きく上回る過去最大の収穫量「108.65kg」(昨年「76.0㎏」)を達成することができました。
オリーブの収穫の様子
収穫したオリーブの選果の様子
オリーブの実の様子
●産業廃棄物不法投棄現場の見学
初参加のメンバー(今回5名)に対しては、「豊島事件」※2と活動の意義について正しく理解してもらうため、座学と、資料館、産廃現場の見学を行いました。
「豊島こころの資料館」では、廃棄物対策豊島住民会議の安岐事務局長より「豊島事件」の歴史や、当時の悲惨な状況、住民が一丸となって戦ったことなどを、当時の写真や産廃(シュレッダーダスト)の剥ぎ取りを実際に見て、聞き学びました。
不法投棄現場の現況については、2021年度に汚染されていた水質が「排水基準」に到達し、今後は自然の浄化力による「環境基準」への到達を目指していますが、そこまでに10年以上かかることが最近分かったことなどが語られ、事件から40年以上たっているにもかかわらず、元の豊島に戻るまでの道のりはまだ長く「環境を壊すことは一瞬だが、環境を元に戻すのには莫大な費用と時間を要す」ことを改めて知る機会となりました。
NGPでは、今後も瀬戸内オリーブ基金と協力して、「豊島事件」の悲劇を二度と繰り返さないために環境保全・再生活動に取り組んでまいります。
※1 「瀬戸内オリーブ基金」 自動車リサイクル制定の契機ともなった不法投棄事件が起こった香川県豊島の環境保全・再生活動に取り組むNPO法人(http://www.olive-foundation.org/)
※2 「豊島事件」 1970年代後半から1990年にかけて、約90万トンの産業廃棄物が香川県豊島に不法投棄された、国内では戦後最大級といわれる不法投棄事件。不法投棄された産業廃棄物の中で、使用済自動車から発生するシュレッダーダストが最も多く、自動車リサイクル法制定のきっかけの1つとなった。