「第8回 NGP香川県豊島 環境保全・再生活動」を行いました
2022年3月29日
NGP協同組合では、2022年3月28・29日の2日間、瀬戸内オリーブ基金※1の協力のもと、香川県豊島にて環境保全・再生活動を行いました。
第8回目となる今回は、オリーブの植樹式に引き続いて17名が参加し、不法投棄現場見学と不法投棄現場周辺の海岸漂着ゴミの清掃活動を実施しました。
不法投棄現場においては、汚染された地下水の流出を防ぐために約20年前に設置された遮水壁が去る3月1日に撤去されたため、現況の見学を行いました。
遮水壁は、地下水の浄化作業により、2021年度に水質が「排出基準(※2)」に到達したことから撤去されたもので、今後は自然の浄化力による「環境基準(※3)」への到達を目指すことになる。と、廃棄物対策豊島住民会議事務局長の安岐正三さんから説明を受けました。
海岸漂着ゴミの清掃活動については、①「水ヶ浦」東側(産業廃棄物不法投棄現場近く)と②「柚の浜」(オリーブの植樹式を行った場所の近く)の2か所にて海岸清掃を行いました。
海ゴミ問題は、「豊島事件」と同様、大量生産・大量消費・大量廃棄の社会がもたらした歪みといえる問題で、特にプラスチックはそのまま放置するとマイクロプラスチックとなり、海の生態系を壊してしまうおそれがあります。
特に「水ヶ浦」東側は、今回初めて作業をした場所で、非常に多くのゴミが散乱しており、ゴミの多くはペットボトルや、発砲スチロールなどのプラスチックゴミであり、豊島を含む瀬戸内海の生態系を守るために、入念に回収活動を行いました。
詳しくはこちら(https://www.ngp.gr.jp/sdgs/teshima-project.php)
NGPでは、今後も海岸漂着ゴミ回収活動を継続的に行い、オリーブ基金と協力して、「豊島事件」※4の悲劇を二度と繰り返さないために環境保全・再生に取り組んでまいります。
※1「瀬戸内オリーブ基金」
自動車リサイクル制定の契機ともなった不法投棄事件が起こった香川県豊島の環境保全・再生活動に取り組むNPO法人(http://www.olive-foundation.org/)
※2「排水基準」:工場排水を川や海に流してもよいとされる基準
※3「環境基準」:人の健康を保護し、生活環境を保全するうえで維持することが望ましいとされる基準。
※4「豊島事件」
1970年代後半から1990年にかけて、約90万トンの産業廃棄物が香川県豊島に不法投棄された、国内では戦後最大級といわれる不法投棄事件。不法投棄された産業廃棄物の中で、使用済自動車から発生するシュレッダーダストが最も多く、自動車リサイクル法制定のきっかけの1つとなった。