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【ESD/SDGs】NGPによる自動車の廃棄物を有効活用した環境教育をテーマとした論文が『日本LCA学会誌』に掲載されました

2024年7月26日

この度、NGP事務局にて執筆した論文「NGPによる自動車の廃棄物を有効活用した環境教育の取組み」が、『日本LCA学会誌』2024年20巻3 号に掲載されました。
以下のURL(JSTAGE)よりご覧いただけます。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/lca/20/3/20_158/_pdf/-char/ja

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NGPでは、SDGsの目標にも掲げているとおり「3Rの大切さを後世に伝える活動」として、子どもたちへの環境教育に力を入れています。
廃棄物の発生抑制とこれからの時代を担う子どもたちのためにできることはないかと探求を続ける中で、廃車の取扱説明書に着目。2021年2月より、これまで廃棄物となっていたものを価値あるものに生まれ変わらせる「NGPアップサイクルプロジェクト」を立ち上げ、廃車の取扱説明書をアップサイクルして、子どもたちが3Rの大切さを学べる「環境教育ノート」を製作しています。

「環境教育ノート」は、廃棄物抑制の大切さを実際に触って体感できるようにするとともに、明治大学・富山県立大学との産学共同研究(後述)に基づく自動車リサイクル部品のCO2削減量をブナの木の本数で表すなど工夫しており、工場見学会(通常/バーチャル)や環境展「エコプロ」で子どもたちが自動車リサイクルを題材に3Rの大切さを楽しく学べる環境教育教材として積極的に活用しています。

昨今の資源の枯渇、増え続ける廃棄物といった問題を背景に、廃棄物を生み出さず、製品・資源を高い価値を保ったまま循環させるサーキュラーエコノミー(循環型経済)が注目される中で、製造工程における資源投入量の多い自動車産業界では、廃棄物の発生を前提とした一方通行型のリニアエコノミー(直線型経済)からサーキュラーエコノミーへの転換がとりわけ重要です。
また、気候変動問題解決の鍵を握るカーボンニュートラル実現のためには、脱化石燃料、再生可能エネルギー促進、電化といった製品のライフサイクル全体での考え方の転換を図り、サーキュラーエコノミーへ転換していくことがますます重要となります。

LCA(ライフサイクルアセスメント)とは、製品を生産する時の環境負荷だけではなく、製品を作るための資源採掘から、原料生産、部品生産、使用、処理までライフサイクル(生涯)全体にわたってアセスメント(評価)する手法のことであり、サーキュラーエコノミーの実現のためには、LCAを用いて環境負荷削減効果を定量化することが求められます。
NGPでは、2013年5月より開始した明治大学・富山県立大学との産学共同研究により、LCAを適用して自動車リサイクル部品のCO2削減効果の定量化を行いました。

これからの時代を担う子どもたちへの環境教育はサーキュラーエコノミーの実現のために重要であることから、NGPでは、自動車の廃棄物とLCAを用いた産学共同研究の成果を活用しながら、子どもたちへの環境教育活動を積極的に行っています。

本論文は、「環境教育ノート」をはじめとして、事業活動に伴って発生する廃棄物を有効活用した環境教育教材の製作と、それらを活用した環境教育活動事例について紹介するものです。

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バーチャル工場見学会の様子

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子どもたちの感想文

NGPは、引き続き自動車リサイクル事業を通じて、これからの時代を担う子どもたちへの教育支援活動に取り組んでまいります。

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